わんちゃんにはどんな食事がいいの?

目次

知らないと危険!わんちゃんに食べさせてはいけないもの

わんちゃんの食事

まず知っておかなければならないのは、わんちゃんにあたえてはいけない食べものがあること。

人間が食べて大丈夫であっても、わんちゃんが食べるとわずかな量でも中毒になったり、内蔵を傷つけたりする食べものがあります。また、からだに負担がかかるため、あまり食べないほうがよいものもあります。

以下に紹介した食べものは、わんちゃんにとって有害です。

人間にとっては日常的な食品も多いです。
わんちゃんが口にしてしまうような場所に決して置かないこと。

そして万が一食べてしまったら、応急措置としてまず口を洗います。
食べた量や個体差によって症状の差異はありますが、なるべく早くドクターに診てもらいましょう。

食べさせてはいけないもの

ネギ・タマネギ類

長ネギやタマネギ、ニラ、ニンニク、らっきょうなどに含まれている『アリルプロジスルフィド』という成分は、赤血球を破壊し貧血を起こします。この成分は加熱しても働きが変わりません。

犬の体重1kgあたり15~20gのタマネギでも中毒を起こすとされています。

チョコレート・ココア類

カカオに含まれる『テオブロミン』が原因で、下痢や嘔吐、最悪の場合は急性心不全を引き起こすおそれがあります。

お茶・コーヒー・紅茶

『カフェイン』が含まれるお茶・コーヒー・紅茶などもわんちゃんにはNG。嘔吐、下痢、不整脈などを引き起こしてしまうため要注意です。

塩分の多い食品

わんちゃんはあまり汗をかかないため、あまり塩分を必要としません。人間の約1/3ですみます。塩分過多になると心臓や腎臓障害の原因となります。

ちくわやハム・ソーセージ、せんべい、スナック菓子は塩分が多いので気をつけましょう。

加熱した鶏の骨など

加熱した鶏の骨は縦に割れるため先端が尖って、消化器官に刺さり傷をつけてしまいます。硬い魚の骨も同様です。牛や豚、羊の骨は加熱しても大丈夫です。

ブドウ・レーズン類

近年、有害性があると認められました。原因はまだ解明されていません。

食べた後の2~3時間以内に嘔吐や下痢などの症状が現れ、その後腎不全となります。まだ多くの人に知られていないため注意が必要です。

生卵の白身

卵白に含まれる『アビジン』がビオチン(ビタミンB群の一種)の吸収を妨げてしまいます。ただし加熱すれば大丈夫です。

とうがらし・わさびなど刺激の強い香辛料

胃腸を刺激するため、嘔吐や下痢などの胃腸障害を起こします。

生の川魚

「鮭中毒」と呼ばれ、サケ等の川魚を生で食べた場合、中毒を起こすことが知られています。嘔吐、下痢、発熱の症状や重篤になると命にかかわる状態となります。

ビタミン剤

脂溶性のビタミン(A、D、E、K等)は、多く与えすぎるとビタミン過剰症となります。栄養不足を考えてあたえたい場合は、ドクターに相談しましょう。

キシリトール

ガムなどに使われる甘味料のキシリトールはわんちゃんにとっては非常に有害です。少量でも低血糖に陥り、嘔吐、歩行困難、肝不全などを発症する危険があります。

約10kgのわんちゃんでは、2~3粒のキシリトールガムで発症、10粒だと致命傷となってしまう危険があります。

ヒキガエル

食べものとしてあたえることはありませんが、口に入れてしまった場合、ヒキガエルの耳下腺(耳の鼓膜の盛り上がっているところ)から強力な毒素が分泌され、中毒になることがあります。

重篤な場合は痙攣、呼吸困難が起こり命にかかわることにもなりますので要注意です。

わんちゃんにはわんちゃんの栄養バランスが必要!

栄養バランス

人間が健康に生きていくために、いろいろな栄養素をバランス良く摂ることが大切なのはご承知ですね。

それはわんちゃんもまったくおんなじです!

ただその中身は人間とは違い、わんちゃんにはわんちゃんが必要とする栄養素と、反対にあまり必要でない栄養素があるのです。

わんちゃんの3大栄養素

1 肉・魚・卵・乳製品・豆類

2 穀物・いも類

3 野菜・海藻・キノコ類

全体の栄養の50%はタンパク質・脂質で摂る! 残り50%は、糖質・繊維質・ビタミン・ミネラルをバランス良く!

わんちゃんに不足しがちな栄養素は、『カルシウム』『亜鉛』『脂溶性ビタミンのA・D・E・K』意識して摂取させましょう!

わんちゃんに必要なカロリーは、体重1kgあたり人間の約1.3~3倍!タンパク質は2倍カルシウムは14倍必要です。

人間と違って塩分は少量でOK!同じ体重の人間の3分の1だけでよい。

わんちゃんの1日の必要カロリー

わんちゃんが必要とする安静時の1日のカロリーは以下のような計算式で求められます。

「70×体重(kg)0.75」× 係数(成犬の場合:132)

計算式は数種類あり、上記は日本ペットフード協会WEBサイトに記載のもの。けれどもあくまで目安。

わんちゃんの体重やライフステージ(離乳~老年期)、活動量によっても必要量は異なります。

質問に答えるだけで自動的にカロリー計算してくれるサイトのサービスを利用すると便利ですよ!

『犬のカロリー計算』 (日本ペットフード協会WEBサイト)

URL http://www.npf.co.jp/cal/dogcal.html

どうすればいい? 食事の回数・量・時間

食事は1日2回以上が理想的

わんちゃんは1度にたくさんの量を食べてしまうと胃拡張や胃捻転を起こす危険があります。特に子犬や老犬は消化能力が低いので『3回程度』が望ましいでしょう。

食事の時間は散歩などの運動後に、少し落ち着いたところであたえるのがよいでしょう。

ちなみに食器は噛んでも壊れない丈夫な素材、清潔が保てる素材を選びます。ステンレスは消毒ができるのでおすすめです。

空腹はストレスに

かつて犬が狩りをして食糧を得ていた頃は、いつも獲物が捕れるとは限らないので、獲物がある時に食べるだけ食べ、あとは空腹に備えていました。

したがって本来は、必要な栄養が摂れていれば1日1回の食事でも大丈夫です。

でも、空腹時と満腹時の血糖値の差が激しくなると、空腹時にイライラしてしまいます。

ダイエット中のわんちゃんは食事の量を減らさずに、ダイエットフードにするほうがストレスは感じません。

わんちゃんのダイエット事情

ダイエット

太めのわんちゃんが増えています。

原因はやはり運動不足と食べ過ぎ。

加えてわんちゃんの場合は、不妊手術をすると、ホルモンバランスが変わって代謝が低下したうえに、食欲は増すため、結果ぽっちゃりさんになってしまいます。

肥満は糖尿病など病気の引き金になりますし、心臓への負担、足腰への負担も大きくなります。通常の体重5kgの犬が1kg体重が増えるということは、体重60kgの人間に置き換えると体重72kgになったことと同じ。

たった1kgではないことを知っておいてください。

ダイエット法は、負担のない範囲で運動量を増やすことと、食事の量を減らすこと。同時に、一度にたくさん食べさせないこと。早食いも厳禁です。

犬は基本的に丸飲みする習性で早食いになってしまう傾向はありますが肥満のほか胃捻転の要因になるのでよくありません。

早食いを防止するユニークな食器もありますので、活用するのも手です。

手づくり派? ドックフード派?

市販のドッグフードは、必要な栄養素がバランス良く配合された総合栄養食です。

形状としてドライタイプ 、ソフトタイプ、ウェットタイプの3種類があります。

栄養学的にはドッグフードと水をあたえていればわんちゃんの食事として不足はありません。

けれども近年では、食感や食べごたえ、安心・安全の観点からわんちゃんの食事を手づくりする飼い主が増えています。

ただ、家庭の料理をそのままわんちゃんにあたえることは、前述したようにNGフードや栄養バランスの関係から望ましくありません。
わんちゃんはわんちゃん用に別に調理する必要があります。

時間と手間はかかりますが、家族と一緒に同じ食材を食べる喜びを、わんちゃんもきっと感じとっていると思います。

おやつは必要?

栄養バランスの良い食事と適量の水分が取り入れられていれば、本来おやつは不要です。市販のおやつのカロリーは高く、肥満になる可能性は大。あたえ過ぎには注意しましょう。

1日の総カロリー量の1~2割程度にとどめるのが目安です。

市販品ではなく、くだものや茹でた野菜やささみなどは低カロリーでおすすめです。添加物などの心配もありませんね。

わんちゃんの食事を手づくりする際のポイント

■NG食材を使わない

ネギ、タマネギ、香辛料、卵白などのわんちゃんに有害な食材は使用しないようにしましょう。

■肉は半生でOK

肉食に近いワンコは肉の消化は得意。新鮮なお肉ならレアの焼き具合でもOK。

■野菜は限りなく細かく

わんちゃんはほとんど噛まずに飲み込んでしまうため、消化しにくい野菜は細かく刻むか柔らかくします。

■皮はそのままでOK

刻むか煮るかすれば野菜・魚・肉とも皮はむかなくてもOK。皮部分の栄養も摂れます。

■メインはタンパク質素材で

肉や魚、大豆製品などのタンパク質をメインにメニューを考えます。

■調味料は不要

人間ほど味覚は鋭敏でないため調味料は不要。入れてしまうと塩分の摂り過ぎにもなります。

食事の量は1日にどれくらい?

わんちゃんが1日に必要なカロリーの50%はタンパク質から摂取するのが理想と言われています。
つまり、メインの素材はタンパク源と考えてください。

タンパク質の代表格といえば、やっぱり肉と魚ですね。

以下は肉と魚のタンパク質素材および炭水化物の1日の摂取量の目安です。
わんちゃんの大きさや年令によってちがいますが、どれだけあたえたら良いかの参考になさってください。

タンパク質の1日に必要とするカロリーの『50%』を摂取するためにあたえるべき量(g)

わんちゃんの大きさ→

SS

牛ひき肉

56

96

161

237

豚バラ肉

29

50

83

122

豚ひき肉

57

97

163

240

ラムチョップ

74

127

213

314

皮付き鶏むね肉

51

88

148

217

鶏ささみ肉

110

189

316

465

あじ

103

178

298

438

いわし

58

99

166

244

さば

62

106

178

262

いわし水煮缶

56

96

161

237

さば水煮缶

66

113

189

279

かつお節

35

60

101

149

ほたて貝柱水煮缶

133

229

383

564

炭水化物の1日に必要とするカロリーの『30%』を摂取するためにあたえるべき量(g)

わんちゃんの大きさ→

SS

炭水化物

精白米

45

77

129

189

ゆでうどん

71

123

206

303

食パン

28

49

82

120

マカロニ

20

34

57

84

さつまいも蒸し

57

98

165

243

ジャガイモ

89

154

257

379

かぼちゃ

125

215

360

530

とうもろこし

76

130

218

321

水分量は1日にどれくらい?

わんちゃんが1日に必要とする水分量は、1日に必要とするカロリーと同じ数値と言われています。つまり、カロリーが480kcal必要なわんちゃんなら、水分も480mlが目安です。ただこれも年令や運動量、個体差によってちがいはでてきます。

手づくりフードのわんちゃんは、食べものに水分が含まれているため飲水量は少なくなります。
いつもより多く水を飲むようになった場合は、腎機能の低下やホルモン異常、糖尿病などの病気が隠れていることがあるので気をつけてください。

わんちゃんにもある食物アレルギー

アレルギー

人間と同様、アレルギー体質のわんちゃんがいます。小麦、ラム肉、鶏卵、鶏肉、大豆、とうもろこしなどがアレルゲン(アレルギー症状を引き起こす原因食品)になりやすいとされています。

なんらかの皮膚疾患がでたらアレルギーを疑って病院で調べてもらいましょう。

その食材が特定できた場合は、あたえないことで対処します。
特定できない場合は、今まであたえたことがないタンパク質素材をあたえてみて1カ月ほど食べさせ様子をみます。

その方法で症状が改善したら、今まであたえていた食事にアレルゲンが含まれていたことになります。

食物アレルギーの主な症状

  • 顔面のかゆみ
  • 発熱
  • 下痢
  • 嘔吐
  • アトピー性皮膚炎(耳・目の周り・足先・脇・関節の内側・そけい部などのかゆみ・ただれ)
    膿皮症(菌の異常繁殖が原因で化膿して膿が出る)

食物が原因でないアレルギーもある

特定のものに接触することでアレルギー反応がおこる接触性アレルギーというものがあります。

たとえば、シャンプーの洗い残しやせっけん湿布薬、首輪、プラスチックの食器、じゅうたんなどがアレルゲンとなる場合があります。

原因がわかったら接触させないことで予防します。

わんちゃんの手づくりフードレシピ

体重12kgの中型犬の分量になっています。
わんちゃんのサイズや年令によって量は増減させてください。

「きのこ雑炊」

<材料>
しいたけ:2個 まいたけ:40g しめじ:40g
鶏ひき肉:270g ご飯:150g
お湯:500ml
1.しいたけ、まいたけ、しめじはみじん切りにする
2.鍋に火をかけ、お湯とご飯を入れる
3. 2に、1と鶏ひき肉を入れ軽く煮てできあがり!

「牛すじの煮込み」

<材料>
牛すじ:300g
大根:220g にんじん:200g
水:200ml
1.牛すじは1度サッと煮てから水で洗い細かくカット
2.大根、にんじんは食べやすい大きさにカット
3.圧力鍋に水と1、2を入れ約20分加熱する

「お魚だんご」

<材料>

いわし:200g やまいも:60g

おから:大さじ3

  1. いわしとやまいもをフードプロセッサーで細かくする
  2. 1におからを加えて混ぜ合わせる
  3. 鍋に湯を沸かし、2をスプーンですくい入れ、3分ほどで浮いてきたらできあがり!

「豚バラお好み焼き」

<材料>

豚バラ肉:85g キャベツ:140g

溶き卵:大さじ4 小麦粉:大さじ4 お湯:500ml

  1. 小麦と溶き卵を混ぜ合わせ、スプーンで落としてゆっくりたれるくらい硬さになるまで水をたし、キャベツのみじん切りを混ぜる
  2. フライパンに豚肉を並べ、1を流して両面を焼く

「水餃子」

<材料>

豚ひき肉:140g しいたけ:40g

白菜:40g 餃子の皮:15枚

  1. しいたけと白菜はみじん切りにする
  2. 豚ひき肉と1を混ぜ合わせてよく練る
  3. 2あんを餃子の皮で包む
  4. たっぷりのお湯に3を入れて5分くらい茹でる

「レバーのクッキー」

<材料>

鶏レバー:70g オートミール:70g

溶き卵:1/2個分 オリーブオイル:大さじ4

  1. 鶏レバーを軽く茹で、細かく刻む
  2. 1にオートミール、溶き卵、オリーブオイルを混ぜる
  3. 2の生地を丸い形にして180度のオーブンで約15分焼く

食欲がない時・吐いた時

わんちゃんはからだの不調を言葉で訴えることができません。

わんちゃんの体調を知る手がかりとなるのは、ずばり食欲です。

「急にごはんを食べなくなった」という時は、急性の病気が考えられます。ただしこの場合は、食欲減退のほかに吐き気や下痢、咳や高熱などの症状も伴うことが多くなります。

わんちゃんがいったん食べたものを吐いた時、考えられる原因は、大きく4つ。

  1. 消化器官の異常
  2. 異物を飲み込んで胃腸が刺激された
  3. 毒物を飲み込んで中毒症状を起こした
  4. 感染症や腎臓、肝臓、膵臓など内臓の病気

以上のことが考えられます。

吐いてもケロッとしていていつも通り元気あれば心配はありませんが、何も食べないのに吐いたり、吐しゃ物が黒かったり、吐き続けたりする時は早急にドクターに診てもらいましょう。

吐くと体内の水分が不足し脱水症状になり、命の危険につながってしまいます。

わんちゃんの食べ方の変化で考えられる病気

■食欲不振

寄生虫症・細菌性腸炎・イヌ伝染性肝炎・コロナウイルス性腸炎

ジステンパー・ケンネルコフ・パルボウイルス性腸炎

糖尿病性ケトアシドーシス・アジソン病・口内炎・胃捻転

慢性胃炎・出血性胃腸炎・腸閉塞・急性肝炎・慢性肝炎・肝硬変

熱中症・異物飲み込み・認知症・肝性脳症・水頭症・溶血性貧血

ガン・泌尿器疾患・高窒素血症・咽頭炎・気管支炎

肺炎・横隔膜ヘルニア・前立腺炎・前立腺膿瘍

■異常な食欲

糖尿病

クッシング症候群

膵外分泌不全症

水頭症

■食事のスピードが遅い

歯周病

虫歯

口腔ガン

わんちゃんの食事に関する疑問・質問

Q:「わんちゃんは虫歯にならないの?」

A:

わんちゃんの口の中のPHはアルカリ性で、人間の口中にあるような酸産生菌はなく、虫歯になりにくなっています。しかし最近は、おやつなどで甘いものを食べるわんちゃんが増えるにつれて虫歯になるわんちゃんが増えています。

Q:「うんちが食材の形のままでてきます」

A:

わんちゃんは食物繊維(セルロース)を消化することができないのでそのまま出てきます。決して消化不良を起こしているわけではないので心配はいりません。消化できないからといって食物繊維が不要なわけではなく、腸壁を刺激し便秘を予防する働きがあります。

Q:「わんちゃんの手づくりフードに“だし”は必要?」

A:

わんちゃんが、うまみ成分を感じ取る味覚があるのかどうかはわかりません。味はさておき、だしに含まれる栄養成分は有効です。

Q:「遊びながらのだらだら食いをやめさせたい」

A:

いつでも食べられると安心してだらだら食いになってしまっているのかもしれません。30分経ったら、食べても食べなくても食事を片づけることをルールとして習慣づけましょう。1食くらい食べなくても大丈夫。

Q:「成長期の子犬と老犬の手づくりフードは同じもので大丈夫?」

A:

同じフードで大丈夫ですが、成長期のわんちゃんにはタンパク源を多めに、高齢のわんちゃんには野菜を多めによそってあげましょう。

Q:「ドライフードとウェットフードどっちがいいの?」

A:

どちらがよいとは一概には言えません。わんちゃんの好みで選んで構いません。ドライタイプは、ウェットタイプにくらべて長期間保存が可能でウェットタイプは水分量が多く水分補給にもなります。

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